子供の見守りにはGPSかキッズ携帯か？年代・シーン別に解説！

入学や習い事を始めるタイミング。成長が喜ばしい一方、一人で行動する機会が増え、心配になりますよね。

そこで子供の見守りアイテム”GPS”や”キッズ携帯”を検討する方もいらっしゃると思います。

とはいえ「どっちを選べばいいの？」「どのくらい役立つの？」と気になりませんか。「子供の居場所が分かれば安心」「いざというとき通話したい」など、各家庭によって目的も違います。

この記事では、GPSとキッズ携帯どちらがいいか迷っている方に、色んな観点からどちらがおすすめか分かりやすく解説していきます！

子供用GPSとキッズ携帯の大きな違いはコミュニケーションがとれるか

見守りGPSとキッズ携帯は、子供の見守りのために使うという点は共通ですが、大きく違う点が1つ。

「通話ができるか」です。

もちろん、見た目・価格・その他機能なども違いますが、双方のコミュニケーションがとれるかが分かれ道と感じます。

見守りGPSの特徴

見守りGPSは、衛星から位置情報を取得し、保護者のアプリに位置情報を表示させるデバイスです。

大きな目的は「居場所を知ること」

ですがいまのGPSはとても進んでいて、現在地が分かる以外に

• 移動履歴がわかる
• ボタンを押せばスマホに通知が届く（使い方を決めておくと意思疎通ができる）
• 登録エリア（学校や塾）に出入りすると通知が届く
• 防犯ブザーがついている
• 音声メッセージが送れる
• テキストメッセージが送れる
• 周辺温度が表示、アラートしてくれる（熱中症予防）
• 歩数がわかる

など見守り＋αで出来ることがあり、たんなるGPSとも少し違います。

端末を使う一番の目的が「子供の居場所の把握」であれば十分効果があるでしょう！

キッズ携帯の特徴

キッズ携帯は、言うなれば「子供版のガラケー」です。

大きな目的は「非常時の連絡手段」「親子間のコミュニケーション」

ネット回線はありませんが、緊急時はもちろん、普段から電話やSMSなどで手軽にコミュニケーションをとることができます。

今ではカメラ付きのものや、スマホライクな見た目になったりと、子供が喜ぶ機能が増えているのもポイントです！

また電話だけでは物足りないという方には、キッズ携帯のワンランク上のキッズスマホなども検討してみるといいでしょう。

見守りGPSかキッズ携帯か徹底比較

子供用のGPSとキッズ携帯を、以下の項目別に比べてみます！

機能・スペック面

	見守りGPS	キッズ携帯
位置情報	〇	△ ※オプションで可能
通知機能	〇	×
通話	△ ※一部音声メッセージ機能あり	〇
防犯ブザー	△ ※一部あり	〇
カメラ・動画	×	〇
SMS	×	〇
サイズ(cm)	約5×5×1.5	約10×5×2
防塵防水	〇	〇

ご覧のとおり、見守りGPSの機能はシンプル。メインは「位置情報の把握」です。

対してキッズ携帯は、通話だけでなくメッセージや画像・動画を送ることができます。

スケジュール表を作ったり、親との連絡手段以外に自分で楽しめる要素があるのも大きな特徴でしょう。

価格面

見守りGPSとキッズ携帯は、どちらも本体料金と月額利用料がかかってきます。

以下相場です↓

	見守りGPS	キッズ携帯
本体価格	3,000～6,000円	約1万2,000～2万2,000円
月額料金	GPS機能：約550円 トーク付：約750円	約550円 オプションGPS機能：＋220円

端末代は、圧倒的に見守りGPSのほうが安く購入できます！

最初に少し高め（10,000円前後）の端末代にすれば、その後は1年間月額無料で使える機種もあります。

さらに、GPSの需要が高まる3月～5月ごろは各社キャンペーン価格になり、よりお得に買えるチャンスが増えるのも特徴です。

対してキッズ携帯はGPSやスマホのように割引されることがほぼないため安いキッズ携帯でも1万円以上はかかってきます。

ですがキッズ携帯は、月額550円で通話し放題（親と同キャリアに限る）の点はかなり魅力的な金額ではないでしょうか。

学校への持ち込みやすさ

キッズ携帯は、持ち込みを禁止している学校が多いのが現状です。

通話やカメラなど多機能のため、学校でのトラブルの原因になりかねます。

また文部科学省は、キッズ携帯の持ち込みを原則禁止にしており（一定の手続きを踏めば法律上持ち込み可能）、そのためほとんどの小学校で禁止になっています。

対して見守りGPSは、持ち込みを許可している学校が多く、見守り支援の一環として、GPSの端末代を補助している自治体もあるほどです。

GPSの精度

見守りには欠かせないGPS機能ですが、精度はどちらの方がいいのか気になりますね。

結論、見守りGPSとキッズ携帯のGPS精度に違いはありません

どちらかというと、使用するデバイスより、使用する環境によって精度に差が出ます。極端な話、同じ端末でも使う場所によって正確さは変わるということです。

以下のような場所ではGPS信号はキャッチしづらいので確認してください。

• 地下
• トンネル
• 建物内（特にコンクリート）
• ビルの谷間
• 木々が密集したエリア

逆いえば、屋外の視界が開けた場所は精度が高まります！

そのため、精度で判断するより、キッズ携帯のGPS機能はオプション(＋200～300円/月）になるので、その料金を許容できるかという視点で考えてみましょう。

バッテリー

バッテリーに関しては、見守りGPSは最大2カ月持つ機種もあります。

機能がシンプルなゆえ、子供用GPSは充電の持ちがいいです。キッズ携帯は、使用頻度にもよりますが1週間～2週間で充電が必要になります。

スマホのように毎日充電する必要はないですが、地味に手間なので少しでも長持ちするほうが嬉しいですね。

子供用GPSのメリット・デメリット

あらためて、見守りGPSとキッズ携帯のメリットデメリットを端的にまとめます。

・子供の居場所をすぐ確認できる
・学校に持ち込める＆鞄に入れっぱなしでOK
・キッズ携帯より安い

・電話ができない
・ランニングコストがかかる
・防犯ブザーがない

GPSの良い点①子供の居場所をすぐ確認できる

子供の位置情報が分かることが最大のメリットです。

「学校に無事着いたな」「今塾でたな」とわざわざアプリを開かなくても、保護者のスマホにプッシュ通知が表示されるのは想像以上に便利ですよ。

また現在発売されているGPSは、通知ボタンが標準で装備されています。

「お迎えきてほしいときボタンおしてね」「体調が悪くなったときだけ押してね」など親子でルールを決めておけば、ちょっとした意思疎通も可能です！

GPSの良い点②学校に持ち込める＆鞄に入れっぱなしでOK

前述したとおり、子供用GPSは多くの小学校で持ち込みOKになっています。

また見守りデバイスを、友達の前で使うとトラブルにもなりかねません。

子供用GPSなら、基本的にはランドセルにいれっぱなしで効果を発揮します。音がでる心配もないので、子供に安心して持たせられるのもGPSのいいところですね。

GPSの良い点③キッズ携帯より安い

端末代が1～2万円かかるキッズ携帯と比べると、子供用GPSは安い端末では3,000円～5,000円で購入することができます！

また月額使用料は、子供用GPSとキッズ携帯は、両者とも550円前後で利用できますが

キッズ携帯は位置情報サービス（GPS機能）は別途料金がかかります

見守り目的でキッズ携帯を導入する場合、お子さんの居場所が分かるのはマストですね。GPS機能をつけるとキッズ携帯の月額料金は750～850円ほどかかります。

GPSの悪い点①電話ができない

子供の居場所が分かるという、位置情報に特化した単機能なアイテムのGPS。筆者も2年以上使っていますが特に大きな不満はなく満足しています！

ただキッズ携帯と比較したときに、残念な点はやはり通話ができないこと。基本的には居場所が分かれば十分ですが、「一言話せたら」と思うシーンはやはりあります。

だからといってキッズ携帯にするほどではないので、このあたりはお子さんの状況にもよるのかなと感じます。

声が聞きたい方は、音声トーク機能付きのGPSがあります。

録音された声を再生する機能なので、通話ほどのリアルタイムのやりとりは難しいですがちょっとした意思疎通をするには十分な機能です。（トーク付GPSは月額約750円が相場）　

GPSの悪い点②ランニングコストがかかる

見守りGPSは本体買い切りと勘違いしている人もいるようですが、子供用GPSは月額使用料が発生します。

6カ月買い切りGPS「どこかなGPS2」by ソフトバンク
12か月買い切りGPS「あんしんウォッチャー」by au

特に「GPSはどんなものか試しに使ってみたい」という方は、端末代だけで済む上記GPSがおすすめです！

GPSの悪い点③防犯ブザーがない

キッズ携帯の特徴として、端末についている防犯ブザーが特徴ですね。ただGPSは、この防犯ブザーがない機種がほとんどです。

変わりに通知ボタンがあります。

子供が通知ボタンを押せば、保護者のスマホに通知が届き、位置情報が伝わります。ボタンが押されたら周囲の音を録音してくれる機能がついた機種も。

防犯ブザーのように大きな音は出ませんが、ボタンがあれば保護者の方に何かあった（SOS）ことが分かるので駆けつけることができますね。

キッズ携帯のメリット・デメリット

次はキッズ携帯のメリットデメリットを端的にまとめます。

・すぐ連絡がとれる
・ネット依存の心配がない
・カメラ機能やメッセージが楽しめる

・親と同キャリアで契約が必要
・LINE等のアプリが使えない
・学校に持ち込めない

キッズ携帯の良い点①すぐ連絡がとれる

やはり通話は一番確実で、早い連絡手段になります！

特に緊急時や、状況が変わった場合、すぐに意思疎通がはかれ、お子さんの様子が知れることは最大のメリットです。

子供用GPSの通話ボタンだけでは心もとなく、トーク付きGPSは再生・送信のタイムラグがあるとやりとりがスムーズにいかないこともあります。

相手の声をきいて、確実な意思疎通がとれることはかなりポイント高いですね！

一方、お子さんが一人で行動することが少ない場合、通話は不要と感じます。

キッズ携帯の良い点②ネット依存の心配がない

「ずっとキッズ携帯触りそう…」「友達とトラブルにならないかな…」と心配な保護者もいるでしょう。

ですがキッズ携帯の場合、キッズスマホとは違い、ネット回線がなく、アプリをインストールしたり、検索エンジンを使えません。

キッズ携帯は、あくまで子供の見守り端末と、緊急時の連絡手段として活躍します。

キッズ携帯の良い点③カメラ機能やメッセージが楽しめる

キッズ携帯っていかにも”ザ・キッズ携帯”という感じで、学年があがるにつれ、恥ずかしいと思う子もでてくるようです。

ただ最近のキッズ携帯は、アプリなどは使えなくても、スマホライクな画面になったり、カメラ機能が搭載されたりしています。

もちろん動画もとれます！

また＋メッセージでは、LINEのようなやりとりを家族と楽しめます。自分で撮影した画像や動画を送ることで、家族のコミュニケーションも広がりますね。

キッズ携帯の悪い点①親と同キャリアで契約が必要

キッズ携帯は、基本的には親と同キャリアにしないと恩恵を受けられません。

契約自体は可能ですが、親とキャリアが違うと大きなデメリットが2つ。

• GPS機能が使えない
• 通話し放題にならない

これ、けっこう致命的ではないですか？

最近は格安スマホの方も増えていますし、キッズ携帯を契約していることで、自分のキャリアも縛られてしまうのはデメリットでしょう。

キッズ携帯の悪い点②LINE等のアプリが使えない

キッズ携帯の良い点で、「ネット依存の心配がない」とお伝えしましたが、アプリを使いたい子供にとっては物足りないと感じそうです。

小学生高学年にもなると、周りでLINE等アプリを楽しむ友達も出てきます。

もし高学年でキッズ携帯を検討している場合、プレキッズスマホ「Hamic」を検討してみるのもおすすめですよ。

キッズ携帯の悪い点③学校に持ち込めない

先述したように、キッズ携帯は持ち込み禁止にしている学校が多いです。

登下校や、学校の帰りにそのまま習いごとに行ったり、友達と遊ぶ場合、連絡が取れないと不便ですよね。

だからといって一度家にキッズ携帯を取りに帰るのも大変。

キッズ携帯にしても見守りGPSにしても、どんな場面で、どんな使い方をしたいか一度シュミレーションしてみましょう！

子供用GPSかキッズ携帯かどっちがおすすめ？

見守りGPSとキッズ携帯の違いは分かっても、どちらが最適か分からない方もいると思います。

ここからは、年齢やシーン別にどちらがおすすめか具体的にお伝えしていきます。

見守りGPSを選ぶべき人

• 行動範囲が広くない低学年のお子さん
• GPS機能を月額料金を抑えて使いたい方
• 学校に持ち込みたい方
• 習い事などもなく登下校メインで見守りたい方

見守りGPSの機能はとてもシンプル。「子供の位置情報を知りたい」という方におすすめです。

またランドセルに入れておくだけでいいので、学校でトラブルに合うこともありません。

操作も不要なので、子供も親も身構えることなく手軽に始められることもいいですね！

そしてシンプル機能といっても、機種によっては音声メッセージ、防犯ブザー、乗り物検知、歩数計など、自分に必要な機種を選べるのも楽しいですよ。

見守りデバイスを低価格で気軽に始めたい人に、子供用GPSはもってこいです。解約料金や利用期間縛りもありませんよ♪

キッズ携帯を選ぶべき人

• 一人で行動する機会が増えてくる中学年以降のお子さん
• 通話やチャットがしたい方
• 料金より、緊急時にいち早く確実に連絡を取り合いたい方
• 子供用GPSは物足りないけど、キッズスマホは早いと感じている方

見守りGPSにくらべると多機能なキッズ携帯。「子供と通話でやりとりしたい」という方はキッズ携帯がいいでしょう。

中学年以降になると、子供が一人で移動する機会も増えてきます。

習い事、電車通学、子供だけ遊びに行く場合など、キッズ携帯だと臨機応変にコミュニケーションが計れます。仕事で忙しい方も、電話でサクッと済ませられるキッズ携帯はかなり便利。

費用面よりも、便利さや確実な安心感が欲しい方は、キッズ携帯がおすすめです！

キッズ携帯を持たせることに抵抗がある方は通話ができるGPS「SayuU」も検討してみてくださいね。

子供用GPSとキッズ携帯は、使用目的や家庭の状況で選ぼう！

この記事では、見守りGPSとキッズ携帯はどちらがおすすめかお伝えしてきました。

結論、家庭環境によって最適な見守りデバイスは異なります。

まず端末を使う目的が、居場所の把握なのか、緊急時の手段なのか、コミュニケーションツールなのか、何を重視しているか考えてみましょう。

個人的には行動範囲が広くない低学年（人によっては中学年）には、GPSで十分だと感じます。

GPSがあるだけで安心感が全然違いますよ。そのためどちらを選択しても見守り効果は存分に得られるでしょう。

以上です。この記事が少しでも参考になれば幸いです。